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2016年04月24日

ジャイアント.ババ

突然、銃をアタマと胸に突きつけられたときから試合は始まった。
背後から引き金をいつひかれてもおかしくない状態で不本意であるが強引にもリングへと向かわされた。

銃で威嚇された身体は異常を示しており
今まで様々な相手を強打し威嚇の武器にしてきた右手は異常なまでに膨れあがっていた。
針でちょっと刺した程度で中から色の違った液体が出てくるのではないかと思うほどで
緊張のせいか震えが止まらず手そのものの機能は低下していった。
さらに、温度を感じ取る皮膚感覚は
麻痺し体温を低く感じさせた。

ルパン三世並の太く濃いもみあげの持ち主
緊張が手伝い体重が落ち引き締まった体付きへと変貌した。相手とのがっぷりよつの組み合いにも有利に戦うため反則であるがオイルがたっぷり塗られた出で立ちは往年のジャイアント馬場と似ており長身で筋肉質な身体。


彼のリングネームは、"ジャイアント.ババ"

ジャイアント馬場になぞってつけられたリングネーム。しかし、彼と違っているのは、3つ。

1.パンツが黒や赤だったジャイアント馬場とは違い、白いブリーフに白いステテコ。

2.プロレス団体から提示されたデカく輝いてるベルトではなく、ババ入りのビニール袋が付いたベルト。

3.登場曲が、"燃えよドラゴンズ"

24,5度に設定されたリングに今、上がる。

それをセコンドとして見つめる
小回りと気遣いが非常に利く
気性が激しい短足なオウム。

目に見えない相手にどう戦うか
人生引退をかけた試合
乞うご期待

相手を威嚇するかのように
シャーベットやアイスクリームを
出す機会のようにジワーっと
かつ、プス〜っという音を醸しながら
出てくるババ。 

今、試合開始のゴングが会場に鳴り響く。









posted by コビータ at 08:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月04日

日本を離れ10年という歳月が過ぎようとしている。

10年前の僕は、鬱で悩んでおり病んでいた。
それは、今でももしかしたら変わっていないのかもしれない。
整理のされていない光があまり入らない小さな部屋に
ひとりでいることが唯一の安らぎを感じる瞬間であった。
それからというもの、普段から人見知りであり
遠慮深い性格が人と接することをより遠のかせた。

30歳を前にして将来の事、両親の事で迷い悩み続け
散々ボールを蹴り続けてきた両足は蹴り疲れたように
重く棒と化していた。時代や世間という
大きな流れに沿って沈んだり浮かんだりしながら
意志とは無関係に歩みを進めていこうとする。
流れに反して足に意志を込めて歩もうとすると
ドンドンと深みへハマっていき行き先(出口)が分からなく
なっていった。

答え(出口)の見えない中、すべてを忘れ目を瞑り夢中で大きく
前へ蹴りだした足が向いた先は、メキシコであった。それが10年前。
 
振り返ってみるとあの一歩がなければどうなっていたのだろうか?
と思うと恐怖で鳥肌が立ってしまう。

しかし、一歩進んだ先に見えた世界は、
普段の生活とは大きく異なって映り
次の一歩を踏み出す気持ちや勇気を
圧し潰すかのようにプレッシャーをかけてきた。
「言葉」「習慣」「考え方」「経験のなさ」「コンプレックス」が
自分の周囲を囲み目に見えないプレッシャーをかけ
一歩を踏み出す勇気さえ踏みにじってきた。 

学歴も社会人経験もない自分が追い詰められた結果
唯一とった行動がシガミ付くこと。会社にも、メキシコ社会にも。
崖っぷちにいるような感覚で爪を立てるように
もがきながら這い上がっていくこと。それは、今でも続いている。


やみくもに振り出したあの一歩。

それは、小さな一歩であり
大きな一歩へのほんの小さな一歩でもある。
そこには、自分らしく生きることの大事さや
強く生き抜くことを意味として含んでおり
自分の人生と自分自身を変える可能性を持つ
チカラが存在するもの。

その意味を噛みしめながら、さらにもう一歩
前へと歩みを進めていく今後の10年としていきたい。
posted by コビータ at 09:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする